個人的 Car 購入履歴


 社会人になって初めて買ったのは HONDA CIVIC 3door Si。1600ccの DOHC エンジン搭載。ロングストロークなのに高回転域までストレス無く回る、低回転から高回転まで非常に扱い易く、取り回しが楽で乗りやすい車だった。高速道路に乗って一定速度で走行すると燃費も驚く程良かった。条件が良ければ 20km を超える事さえあったのだから。(ブチ切れて「飛ばしすぎなければ」の話だけど)

 会社の規則で、独身寮に入った者は、入社後1年間は車を持てない事に成っていたため、購入したのは 1985年の 9月である。当時、同期の者たちが、ぞくぞくと車を買い始めたから、お互いに重ならないように車を選んでいた。
 親しい友人が先に TOYOTA トレノを購入していたのもあって、同一クラスの他社を選んだ。試乗もせずに雰囲気だけで選んだけど、自分の感覚に一番しっくりしたのがこの車だったのだ。後から車の雑誌とかを見て、良い買い物をしたと一人ほくそ笑んだりもしたけど。
 購入時には、あまりお金がなかったので、ラジオもエアコンもパワステも付けなかった。さすがに 9月の残暑は厳しすぎて 1週間後にはエアコンを取り付ける羽目になったけど。

 当時の僕は、車に対して「人が快適に乗れるのがあたりまえで、さらに荷物が積めなければならない。」という観念を持っていた。それが当時のHONDAの提唱するM.M.(マシン・ミニマム。マン・マキシマム)思想にマッチした。決めてからは迷いがなかったねぇ。何も知らなかったから、寮から一番近い車屋さんがHONDAの中古車を専門に扱うディーラー【ホンダ HISCO 沼津】だったというだけで「中古屋で新車を買った変わり者」と、後でさんざん言われたっけ。

 住んでいた場所が、静岡県沼津市という地理的条件もあり、車を気持ち良く走らせるには絶好の場所だった。この車は、運転する事が、とても楽しい事だと言う事を僕に教えてくれた。この車では、実家に帰省する際、ついでに鹿児島の指宿と佐多岬、そして宮崎の都井岬に行った。北海道の東側へも行ってきた。室蘭から上陸して、富良野経由で納沙布岬まで走り、摩周湖、阿寒湖のマリモ、釧路湿原とかを一緒に見てきたのだ。

 当時、柿田川湧水公園のすぐ前にあった【HONDA Verno】店で 1989年の 3月、翌月に消費税が導入されて値上がりする前に、駆け込みで乗り換えたサイバースポーツ CR-X Si。
 CIVIC 3door Si と同じエンジンを載せていたけれど、車体が小さく軽くなっていた上に、改良されて僅かにパワーも上がっていた。地を這う様な独特のスタイルと、モデルカラーが黒だったこともあり、当時の口の悪い人に「スーパーコックローチ」とも揶揄された。実際にアメリカで CIVIC Coupe として販売されていたのを偶然にゴールデンゲートブリッジの駐車場で目撃した時は、なんとなく嬉しかった事を覚えている。

 意図的にパワステを付けなかった事もあってか、自分の全ての感覚がタイヤ4輪隅々まで拡大される様な、実に不思議な車だった。しばらくしたら、当時ジムカーナに凝っていた同僚 2人が、この車をマイナーチェンジした SiR に乗り換えていた。

 この車で実家に帰省する際、長崎の佐世保からハウステンボス、天草五島経由で阿蘇、高千穂と回って来た。別の年には、山口の秋吉台と秋芳洞を見学、国東半島を横断し、湯布院や別府へも行った。北の方へは、青森の奥入瀬から南下して田沢湖、山を越えて中尊寺金色堂、松島を経由して、猪苗代湖と白虎隊の里へと走った。


 もっとより楽しい車に乗りたいと思い始め、ユーノスロードスターのようなオープンカーに憧れた。それもあって【HONDA Velno】富士店で、発売直後の 1992年に買い替えた CR-X delsol SiR。エンジンは 1600cc の VTEC を搭載。トランストップ仕様車の専用色である青色を選んだ。僕にとっては、初めてのパワステ/パワーウィンドゥの車でもあった。

 天井が簡単に、自動でオープン/クローズにできるから、快晴の日にドライブするのはこれ以上は無い程に気持ちが良かったのは事実。雨の日でもリアガラスを降ろして走ると、後ろから巻き込む風が心地よかった。しかし、車としての挙動は先のサイバースポーツ CR−X Si には敵わなかったのは残念。搭載されていた VTEC エンジンがハイギアに切り替わった際の、ふけ上がる甲高い音は官能的で気分は良かったのだが、大幅に増えた車体重量がそれをスポイルしてしまっていたからだ。

 この車では、四国に行った。和歌山から淡路島に渡り、偶然にも鳴門大橋から大渦が見えた。オープンカーだったから、運転中に天井から頭を出してみたんだ。しっかり、これ脇見運転です、はい。ご免なさい。それから、足摺岬、桂浜、室戸岬経由してフェリーに乗り大分の佐伯に渡って実家に帰った。友人の紹介で見合いし、結婚を決めて実家に初めて女性を連れて行ったのも、この車。
 天板が他のコンパーチブル車と異なりキャンバス生地では無かったから、荷物を車に載せっぱなしで知らない駐車場に車を停めていても精神的に安心出来たのは良かったんだけどね。


 結婚し、子供がお腹に宿ったのを機に2人乗り専用の車から買い替ることにした。当時は、あまり財政的にも余裕がなかったのもあって、新車は買えず 1994年の年末、最初に車を買った HONDA認定中古車ディーラーに探しに行った。
 翌週「いい物件が出たよ」との電話があり、大急ぎで行ってみた。納車1ヶ月で追突されたという車という話だったのだが、実際には横腹を擦られただけで、ボディ・シャーシには歪みもなく、バックドアにも溶接跡が無かった(交換していないことを示す)で、まだ新車の香りの残っている CIVIC Shattle Beagle を格安で手に入れた。
 それまでミッション車しか乗った事がなかったが、それでは奥さんが運転できないということで、初めてオートマ車に乗ることになった。リアルタイム4WDと1600ccの SOHC エンジンは、低速時の粘りが頼もしく、とても運転しやすい車だった。自動的に 4WD に切り替わった際のボディ鳴りさえ無ければ、もっと良かったんだけどね。

 九州へ付いて来るのを拒否されたんで、一人身で宮崎に Uターン。それから特にこれと言って琴線に触れる車も無かったので、この車に10年間乗った。人も荷物もたっぷりと乗る、これ以上の車がなかったからだ。バブル経済が弾けた後、走っていて楽しくなるような、わくわく感の有る車が無くなってしまったのも、車を買いたいと思う気持ちを無くさせた。ワゴン車全盛の時代では、全ての車がシャトルと同じコンセプトで作られているので、わざわざ乗り換える必然性が無かったのだ。独り身に戻っていたので制限が無くなった分、楽しい車が有ったならば何時でも乗り換えていただろうけれども。


 当時は 11年目の車検と通すと、次からは、それまで 2年おきだった車検が 1年置きになる、という噂があったので、それはあまりに面倒だと思い 2005年の年頭に車を買い替える気になって選んだ Fit の 1300cc i-DSI エンジン搭載車。ある意味 CIVIC に搭載されていた CVCC の正当な後継ともいえるエンジンだ。
 決算前で販売台数を 1台でも増やしたいとの販売店側の意向で、自分自身は 3月に予定していたのが、前倒しで 2月に【HONDA PRIMO】大塚店で購入。この車のウェルカムエディション専用色のアクアブルーはお気に入りである。

 初めて乗った CIVIC 3door に比べて、排気量は 1600ccから 1300ccへと小さくなっているが、エンジンパワーはほぼ同じ。無段変速の CVT のお陰で街乗りしている分にはトルクも太く感じる。車体の長さも 4m未満で変わらず、最小回転半径は同じ。しかし、室内は広くなってるから「人」も「荷物」も「犬」も乗る。そこには、しっかりと 20年間の進化があるような気がする。燃費も良いし、おまけに保険料も税率も安いってんで、わずかばかりでも維持費が安い。非常に便利でお得な車である。来年は車検だが、今しばらくは乗り続ける予定。次に乗り換える時にはハイブリッド・カーが主流になっているかもしれないな。

 あ、そろそろタイヤを交換しなくっちゃ。

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