基本の指示語(コマンド)

 犬への指示語(コマンド)には色々とあるらしい。特にドッグショーや品評会等に犬を連れて行く場合には、飼主またはハンドラーと呼ばれる人は、課題に従って色々と指示をだし、それら全てに従わなければならないらしい。
 もっとも、全ての人がドッグショーに出る訳でもないし、雑種(ミックス)犬を飼っている家庭におていは、全く関係のない話である。

 とは言っても、どんな家庭で飼われる犬にも最低限の躾は必要だと思う。僕は、自分の飼い犬には、最低限これだけは覚えてほしいという 5つのコマンドだけを教えた。だから二匹とも「お手」も「お回り」も「チンチン」も芸は何一つ出来ない。それでも十分にお利口な犬達だと思っている。(飼主ばか?)
 しかし 5つのコマンドでも十分すぎると思うんだけどね。ってか、この最低限のコマンドさえも満足に出来ない子もいるんだから、逆に自慢してもいいのかもしれない。

 1.だめ (NO!)
 禁止の言葉。犬がしては駄目な事。犬にやってほしくないこと。コマンドに従わなかった時に指示する言葉。拾い食いをしかけた時に、くわえた物を口から取り上げる時にも使う。「いけない」でも大丈夫。いづれにしても、どれか一つの言葉に統一することが重要。注意するのは「叱る」時に犬の名前を呼んではいけないってこと。基本的に名前を呼ぶのは、犬にとって嬉しい事が有る時だけ、つまり「褒める」時と「遊ぶ」時だけにしよう。

 2.よし (Good!)
 了解の言葉。犬を褒める時。犬が命令に従った時。指示動作が、きちんと出来た時。命令に従っている途中の犬を、命令から解放する際にも使う。
 犬の顎を撫でながら、穏やかな声で「よし、よし」と繰り返すと、最高の褒め言葉になるらしく、本当に嬉しそうに目を細める。時には、どんなもんだいと言わんばかりに自慢げに胸を張っている時もある。そんな時にも迷わず「よし、よし」と、褒めてあげてほしい。

 3.すわれ (Sit)
 犬を座らせる命令。落ち着かせる為にも利用する。次の(まて)指示を出す際の導入にも使う。「おすわり」でも大丈夫。
 吠えている犬を落ち着かせる時にも使える。特に、食餌の前とかで、嬉しくてピョン、ピョン飛び跳ねている犬を落ち着かせるには、必ず「すわれ」と「まて」を教えておく必要が有ると思う。

 4.まて (Wait)
 犬を待たせる命令。落ち着かせる為にも利用する。食餌の前には必ず「まて」を指示し「よし」で食べさせる癖をつけておけば、同じ命令の流れで色々と応用が出来る。
 応用例としては、店で買い物をする為に、店の前に犬を待たせておく場合にも使える。これは、英語では別の(Stay)コマンドになるが、日本語では同じ命令語にしても大丈夫。わざわざ「休め」の指示語に置き換える人もいるみたいだけど、そこまでする意味は無い様な気がする。飼い犬が「まて」の状態は「よし」の言葉で解放されると覚えてしまえば、「まて」をする時間の長さには意味は無くなるのだから。
 ぜひとも、飼主が目の前から居なくなっても、慌てず、騒がず、静かに待っていられる犬にしよう。

 5.こい (Came)
 犬を飼主の元に呼び戻す命令。犬をリードから解放した際に手元に呼び戻す為に使う。「おいで」でも大丈夫。子犬の時は、割とすぐに覚えるけれど、反抗期の頃に注意しないと言う事を聞かなくなる。臭い嗅ぎに夢中になって聞こえない時もある。決して「聞こえないフリをしている訳ではない」と言われるけど、なかなか来ない時は、無性に腹が立つ。
 覚えさせるまで時間を要するが、呼び戻す時の犬の嬉しそうな表情を大切にして繰り返して教えてほしい。例え、どれほど時間がかかろうとも、犬が自ら飼主の元に来たなら、怒らずに、褒めて、褒めて、褒めまくって欲しい。ほんの時々、おやつを用意しておくのも良い。もっとも、あまりにも遊びに夢中になりすぎて「おやつ」に気がつかない時も有るけど。

 犬に与える指示語は、低めの落ち着いた声で短く出す方が良いと言われている。まぁ、大声、怒った声、イライラした声、甲高い声、ヒステリックな声/等は、いづれも犬を興奮させるだけで、犬の方にしれみれば指示されているという認識にはほど遠い。

 例えば、吠えている犬に、飼主がリードを引っ張りながら大声で何度も「駄目!」を繰り返すのを見かけた事があるけれど、こんなのは、犬にしてみれば飼主に、もっとやれ、もっと吠えろ、と「けしかけ」られていると勘違いして、ますます激しく吠えてしまう状態になっている。僕は、それを大変だなぁって横目で見てただけだけど。さすがに、そこで口出しをするほど、お節介では無いんでね。
 それと、コマンドを何度も繰り返すと、犬の方が繰り返した回数で一つの指示と勘違いするため、何度も連呼しないことが重要。僕も、ついつい連呼しちゃうんだよね。注意しよう。

 基本的に家庭犬の場合には、この 5つのコマンドだけで十分すぎると僕は考えている。これにあとひとつだけ含めても構わないって言ってくれるなら、もう一つは「ふせ」=(Down)くらいだろうか。
 「おすわり」→「まて」あるいは「おすわり」→「ふせ」→「まて」の流れで、犬を十分に落ち着かせる事が出来るし、どんな時にも応用が利くのも、この組み合わせだと思う。これを毎回の食餌の時に一連の動作と共に覚えさせるのが、犬にも無理が無くて覚えてくれる様な気がする。

 一方、犬の方は習慣で覚えてしまい、命令する前から指示動作をしている事もある。特に、食餌の時とか、おやつを欲しがる時とか、だいだい指示する前から「おすわり」とか、してるしね。
 けれど、あくまでも飼主が与えた命令の後に「よし」で解放される事を認識させる必要性があるから、面倒臭がらずに必ず口に出して指示した方が良いと思う。

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