犬との信頼関係を築くには?(その 2)

IMG_1103 昨日に引き続き、犬との「信頼関係」の築く方法。第 2回めの今日は、実際に「僕」自身が、既に 1年 2ヶ月を過ぎた成犬の秋田犬「小町」を引き取った際に行った事を具体的に述べる。
 ただし、これから述べる事は、あくまでも「僕」と「小町」との間にあった僕自身の体験であり、全ての人と犬の場合に当てはまるモノではない。あくまでも個々の関係はケースバイケースで異なり、仮に全く同じ様に実行したとしても反応は異なる。結果に対する責任は負えないので、その点あらかじめご承知おき下さるよう、お願いする。

 僕は「秋田犬」を迎えに行く前に、家の中に入れた秋田犬の寝る場所として「アリス」が子犬を育てる際に使ったゲージを用意しておいた。家の中に迎え入れた秋田犬は、指示したら迷わず自らゲージの中に入ったし、その夜は既に遅かったのもあり、特に構わずに黙って寝せた。
 秋田犬が落ち着くまで「僕」と「アリス」は、しばらく同じ場所にいた。同じ群れの一員として全員で同じ場所を共有している形を取った訳である。

 成犬に限らず、犬を引き取った際に最初に与えるのは「安心して眠れる場所」だと思う。我が家という「群れ」に迎え入れた事を認識させるにも、犬に「群れ」の中に「独立した居場所」を与える事は特に重要だと考えている。もちろん「アリス」は子犬の頃から使用している自分専用のゲージの中だし、それぞれのゲージの入り口は解放したままなので、いつでも好きな時に自由に出入りが出来るようにしていた。
 その後で、僕自身は自分が寝るために 2階の寝室に移動した。しばらくして「アリス」も僕と一緒に寝るために寝室に入ってきた。ここで「アリス」を追い出さずに一緒に寝たのは、これから先も、ずっと「アリス」を優先することを「アリス」自身に智覚させるためだ。

 成犬を引き取った際、一貫して「群れの秩序を守る」ために取る行動。僕自身に課せられた「我が家という群れを率いるリーダー」として重要な責任があった。

IMG_1184-001 我が家の場合は、全ての事で「アリス」を優先することだった。それこそが「我が家」という群れの秩序を保つ上で最も大切であったのは言うまでもない。
 力で秋田犬の方が強く、群れの中で優先順位を主張したとしても「僕」と「アリス」の関係が揺るがないからこそ「アリス」は「小町」に対して、常に面倒見の良い姉御の様な態度で接する事が出来ていたのだと思う。

 もちろん「アリス」が「秋田犬」よりも年長で経験値も豊富だったし、仔犬 6匹の育児を経験していた事も一つの大きな理由にはあるだろう。
 なにより「アリス」自身の気持ちに落ち着きがあり、飼主である僕から向けられる「好」エネルギーを新参者の「秋田犬」と奪い合う必要性を感じることも無く、常に「自分の方が優先されている」と言う認識があったからだと思う。

 いくら秋田犬の躯が大きくとも、先住犬である「アリス」と「僕」の関係が揺るがない事が大切であったのは言うまでもない事だが、その関係が重要な意味を帯びてくるのは、引き取った秋田犬が「我が家」という群れの「一員」として自らを認識し始めた時からとなる。
 犬は「群れ」と「リーダー」を観察し、ひとたび群れに属する事を決めたなら「群れの中の自身の地位」を確認する行動をとるが、あくまでも群れの中の個々の犬の地位を決めるのは「群れのリーダー」の権限である事を忘れない事だと思っている。

 翌日、秋田犬は、朝の散歩の時間まで待てずに廊下に大小ともに粗相をしていた。それまでペットシートでする習慣も無かったようである。場所を教えていなかった僕の責任もあるし、初めての場所ですることだったから叩きはしなかったが、こっぴどく叱った。
 その後、朝起きてペットシートの上で済ませるのは 1週間から 10日程度で理解してくれたが、中腰でしているのか、なかなかシートの上に収まらない。この場合は、秋田犬はシートの上で済ませている意識があるから叱るに叱れない。だから、逆に困ってしまったが。

  ただし理解して、認識していても、それで完璧に出来るようになるわけじゃない。最終的に、完璧に散歩中かペットシートで済ませることを覚えてくれるまでには、その後、約 1年半を要することになる。途中、全く失敗が無かったわけではない。純血のためか腹が弱いのもあって、廊下のあちこちで粗相をすることが度々あった。
 もっとも「アリス」も 2歳半までは、きちんとペットシートで出来なかったので、そんなものだという気持ちが僕自身の中にも有ったので焦りはなかった。だからといって失敗する度に叱るのを諦めた訳じゃなく、その都度、何度も繰り返して叱った訳だけど。

 朝は、食事を与える前に散歩である。もちろん「アリス」は散歩の時までトイレを我慢している。秋田犬が散歩まで待てるようになるのも、ペットシートを完璧に覚えるのとほぼ同等、引き取ってから約 1年半ほどかかった事になる。
 秋田犬は前日の夜の散歩でどんなものかを理解したらしく、散歩中ずっとリードを引っ張る癖が出た。もちろん許されないことなので、その都度、僕は逆方向に向きを変えたり、リードにショックを与えたりした。引っぱり癖が無くなるのは 2週間ほど要したが、最初の 1週間の頃は僕自身を飼主として認めてなかった訳だから仕方ないだろう。
 今では、例えリードを持つのが近所の小学生の子供であろうとも、決して引っ張ることは無い。リードの届く範囲で前後左右にとあちこち移動はするが、ちゃんと歩行スピードは合わせてくれている。

 翌日は午後から客先に出かける予定になっていたので、午前中に秋田犬を一緒に風呂に入れて洗った。幸い天気が良かったので、秋田犬の躯がひどく汚れていたのと体臭が臭かったからではあるが、秋田犬自身が我が家の様子見を決め込んで「ネコを被っている」間に、強制的に洗ってしまおうと考えたのだ。これは、その後の 1週間の反抗的な態度を見る限り、結果としてよかったと思う。
 秋田犬は、この日に初めてまともに体を洗われたらしく、とにかく逃げ回り、酷く暴れた。僕自身に噛み付くまではしなかったのは、おそらく、この時点では様子見を決め込んでいたためだろう。甘噛み程度ではあったが、大暴れに暴れ回ったのもあり、僕の体は秋田犬の爪で全身をミミズ腫れにされた。

 秋田犬を風呂場で洗った時、もちろん僕自身も風呂に入るつもりでいたし、いつも「アリス」を洗うときと同じように僕自身も裸でいた。
 幸い、爪は短く切り詰められていたので、皮膚が裂けて血達磨になるまでにはならなかったが、お湯は滲みるし、肌着で擦れて痒いし、その後 2日ほどオロナインは欠かせなかった。

 風呂に入れて洗った後、僕自身は客先に行くため、秋田犬の濡れた体を乾かす意味もあり「アリス」と一緒に庭につないでいた。この日は夕方まで不在にしていたから詳しい事は知らないけれど、近所の方の話では、道行く人、犬、車、自転車、何にでも吠えていたそうである。
 次の日も、同じように庭に出して様子を見ていたところ、秋田犬は目に映るもの全てにおびえて吠えている事が解った。一緒につないでいる「アリス」の「本当に迷惑そうな」表情が何とも言えなかったが。毎日会う人や近所の人にも少しずつ慣れていき、全く吠えなくなるまで 2ヶ月を要した。今では、見慣れない人と、犬だけには、どうしても吠えてしまうようである。

 もっとも少しは吠えてもらわねば困る。近所の人には 3ヶ月もしたら慣れたが、帰省してきた人になれるのには何度か覚えるまでに時間を要した。どうしても見慣れない人だけは吠えるが、コレに関しては近所の人にも好評である。万が一、近所をうろつく様な不審者に対する自己防衛策になっているからだ。
 以前に「アリス」を飼い始めた頃に、犬が大嫌いだと言っていた近所の人も、ただ大きな犬というだけで怯えていた人も、結局、アリスの時と同じように「秋田犬」も受け入れてくれた。

 前から「アリス」が好きだから秋田犬の「小町」も一緒と、怖がりもせずに接してくれた子供達、近所の皆様に心から感謝する。本当に有難いことである。
 人は危害を加える存在では無いと「秋田犬」自身も周りの人の優しさに助けられ、学んでくれたからこそ、秋田犬の「小町」は決して人には危害を加えないと安心して見ていられる犬に育ってくれたのだ。決して、僕一人だけの力で「アリス」や「小町」を育てた訳ではない。

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